テック系ニュースサイトの「Tech in Asia」が主催する「Tech in Asia Tokyo 2015」が、2015年9月8日、9日の2日間で開催されました。アジア最大級のスタートアップ向けカンファレンスとして、熱気あふれる議論が交わされる2日間となりました。

まずは、国内外のスタートアップ約200社による展示ブースの中から、編集部が魅力を感じた企業やサービスを紹介します。

ECの販促・集客アップの自社アプリを手軽に作れる「yappli」

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1つ目はファストメディア株式会社が手がける「yappli」。これはECの販促・集客をアップさせるための自社アプリを作れるプラットフォームです。誰でも簡単にドラッグ&ドロップだけで高品質のアプリを作成することができ、その後の運用フェーズまでオールインワンで提供します。スマートフォンの場合、アプリはウェブサイトよりも利用頻度が高いことに加え、プッシュ通知などの販促に効果的な機能も使えるため、自社アプリを持つことでECサイトへの売上効果が見込めるというわけです。元Yahoo!のメンバーが「誰でももっと簡単にアプリを作れるように」というビジョンを持って始めたサービスなので、動作性やデザイン、各種機能などの使い勝手の良さがとても魅力的でした。

「産業機械のAmazon」を目指す「ALLSTOCKER」

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2つ目はSORABITO株式会社が手がける「ALLSTOCKER」。中古・新品の建設機械、重機、農業機械、運搬車両などを売買できる、アジア最大級のオンラインマーケットプレイスです。2015年3月のサービス開始以来、わずか6ヵ月で世界140ヵ国超のユーザーに利用されています。これまで産業機械の売買は、非常に大きな市場であるにもかかわらず、現金主義のオークションという旧態依然としたシステムが採用されていました。それを変えて、しっかりとした高額商品の取引場を作りたいという理念の下で立ち上げられた「ALLSTOCKER」は、いわば「産業機械のAmazon」。大手企業との提携などによって決済サービス・運送システムなども整えており、とてもスタートアップとは思えない速度と規模で急成長を遂げています。海外での日本製機械の人気から、今後もユーザー数・掲載機械数ともども増加が見込まれる、専門的な領域で要注目のECサイトです。

EC以外にも、海外のスタートアップで興味深いものがありました。

インドネシア発の人材管理プラットフォーム「 TALENTA」

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PT. Talenta Digital Indonesiaによる「TALENTA」は、「Tech in Asia Jakarta」の優勝者。松山大河氏、衛藤バタラ氏から出資を受けて、今回の「Tech in Asia Tokyo」にも参加しました。「TALENTA」は企業の給与や勤怠周りなどの情報を、1つのプラットフォーム上で管理化するサービスです。インドネシアの中小企業は給料や労働時間などをすべて手作業で計算しているため、非常に大変で問題も多いのですが、「TALENTA」を使えば、ダッシュボード上のスプレッドシートで管理者が一元的に勤怠管理や給与計算をすることができます。類似サービスもありますが、1人あたり1ヵ月で約1ドルという安価な導入コストで優位性を保っているとのこと。現在はインドネシア国内のみのサービスですが、今後のアジアでの展開が楽しみです。

スマホの機能を拡張させるケース「nexpaq」

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nexpaqは、スマートフォン周りのハードウェアを開発している会社です。今回出展していたのは、スマートフォンケースに付属するモジュール。バッテリー、スピーカー、USBメモリ、レーザーポインター、アルコールセンサー、LEDフラッシュライト、ホットキー、空気の汚染測定器、温度&湿度計、ストレージ容量拡張メモリ、SDカードリーダーといった多種多様なモジュールを交換して、手持ちのスマートフォンを自由にカスタマイズできます。現在、ソフトウェアは誰でも簡単に作れるようになってきましたが、ハードウェアはまだ難しい面が多いでしょう。しかし、このモジュールたちを使えば、誰でも簡単に新機能を追加することができるのです。学生に向けてハッカソンなどを開いて、他社と共同で新たなモジュールを積極的に開発していますし、大学などにも教材の一環として無償で提供し、アイデアを募るなどの取り組みを行っていることから、今後はスマートフォン以外への展開も期待できます。

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他には、過去にNew Commerce Hubでも取りあげた株式会社スペースマーケットなど、さまざまな企業が出展。いずれのスタートアップも海外を視野に入れつつ、各業界や分野にイノベーションを起こそうと明確な理念を掲げていたのが印象的でした。この中から、今後爆発的に有名になる企業やサービスもあるでしょう。国内ECに関しても、世界を股にかける企業やサービスが増えていくのか、注目していきたいところですね。

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