2014年9月、中国の電子商取引(EC)の最大手である阿里巴巴集団(アリババグループ)が米国市場でIPO(新規株式公開)により、史上最高額となる250億USドルを集めました。米国で上場する企業は、米国証券取引委員会(SEC)の運営するサイトに、自社の現状を知らせる目論見書を載せますが、9月に上場を果たしたアリババグループの情報もこちらに載っており、インフォグラフィックでアリババのビジネスの概要が書かれています。昨年、創立25年目迎えたアリババが世界で有数の企業に成長するまでに、どのような事業を展開してきたのかについてインフォグラフィックをもとにご紹介します。


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アリババグループの業態をあらわしたインフォグラフィック(引用元はこちら

アリババグループは馬雲(ジャック・マー)が創設した、電子商取引(EC)サービスを中心に事業を展開するIT企業。グループ内での総取引高(GMV)は2,480億USドル、取引数は113億回にも及びます。

1999年に13人の仲間と共に「アリババ」を創設し、企業間の取引(BtoB)のECプラットフォームとして中国EC黎明期において活躍しました。同年、卸売業おもにアパレル、食品、化粧品、生活雑貨を対象としたプラットフォームとして「1688.com」を創設。

2000年にソフトバンクグループより約20億円の出資をうけ、2003年に国内最大手となるECプラットフォームの淘宝海(タオバオ)を立ち上げました。しかし、当初は代金を支払っているのに商品が発送されなかったり、一方で商品を発送したのに代金が未払いだったり、といった問題がタオバオ内で横行したため、これを解決すべく、2004年に支付宝(アリペイ)というECの決済システムを作りました。この仕組みとしては、まず、ユーザーは、アリペイでEC専用のWeb口座を開設。商品の購入が決定した際に、それに該当する口座内の支払い代金が確保されます。その後、小売り業者から商品を消費者に発送され、消費者が受け取った段階でアリペイに受領の連絡をすると、業者側に代金が振り込まれるというものです。この仕組みによって代金未払いが解消され、小売り業者が安心して取引ができるようになりました。以降、ECで培った企業と企業、人と人とを繋ぐノウハウを活かし、さまざまなサービスを立ち上げています。

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アリババのサービス変遷(引用元はこちら

「性悪説」にもとづいたコミュニケーションの手助けをするサイト

アリババがECサービスを立ち上げた時、これまでには無かった機能をつけることで他との差別化を図りました。たとえば、タオバオでは出店者とユーザーが購入前に直接商品についてのやりとりができるよう、チャット機能がついています。そもそも、「性悪説」がコミュニケーションの根本となる中国人は、商品の品質が価格と合っているか疑いながら購入する傾向があるといわれています。そこで重要になるのが、売り手とのコミュニケーション。コミュニケーションを図ることで、購入する商品はその価格と適正かどうかということを見極めます。見合わなければ市場(いちば)だけでなく、デパートでも値切り交渉を始めるのです。

また、それらの習慣に合った機能として「購入者による評価機能」があります。購入しようとしている商品を実際に買った人の意見、いわゆる口コミもECサイト上では重要視しており、タオバオでは、商品の過去の販売実績やレビュー、購入者のIDなどをすべて公開しています。サイト内で、商品の評価項目として「商品情報の正確性」「サービスの態度」「配送の迅速さ」、企業の評価項目として「返金処理時間」「店舗によるルール違反」「返品トラブル」の計6項目により評価されたものを、消費者は購入の判断材料にしています。

「性悪説」にもとづいたコミュニケーションで、中国独自の発展を遂げてきたアリババグループ。今後は、中国だけでなく世界における最大規模のECサービス企業として、更なる躍進に注目が集まることでしょう。


Alibaba Group

参照元URL

インフォグラフィック

・ハフィントンポスト 孫正義氏、14年前に投資したアリババで大きな利益も「お金が全てではない」

・ロイター アリババ株追加売り出し、IPO規模は史上最大の250億ドルに

・China Press アリママ、中国最大のインターネット広告プラットフォームに

・【万華鏡日誌】2014年度『フィナンシャル・タイムズ』ビジネス注目賞発表(140328)

はじめての中国EC#3 中国人攻略の鍵は「交渉」と「へりくだり」

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